魔法使いの夜、一挙感想(ネタバレあり)

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[雑記]

魔法使いの夜」、なんとかネタバレを喰らわないうちに、週末の間にクリア(但し、オマケシナリオ分は今後の楽しみのため敢えて未読)。
以下、完璧にネタバレ満載の感想、所感を、とりとめもなく、というか「月厨」らしく、だらだらと挙げていきますので、未プレイの方はご遠慮を。
なお、今回は公式通販ではないのでマテリアルも読んでませんし、現段階では元々の当ブログの出身地である型月板の感想・考察スレも未読。今日の更新終わったら読みに行く予定ですが。


まずプレイ後にすぐ話題に挙げたかったのは「蒼崎」の魔法と草十郎の来歴。
「蒼崎」の魔法については色々言われてきましたが、結局のところ「第五」で、時間操作、というより時間を含む空間操作? より広義には「エネルギー量操作」なのかな? 
時間も空間も、宇宙の熱量も、勿論人間の存在そのものも、元を正せば「エネルギー」なわけで。
ともあれ時間ごとその時間・空間内に存在したエネルギー量まですっ飛ばしてしまっているので、確かに無茶苦茶な反則技ですね。
冒頭部分で猫を蘇生させるシーンがあったので、草十郎の死亡シーンの後に続く展開が読めてしまったのは少し残念でしたが、その魔法そのものは予想を良い意味で裏切ってくれました。
なるほど「抑止力」が潰しに来る筈ですね(あの「赤い存在」が「抑止力」の象徴?)。
あんな魔法を濫発されては、宇宙の存亡そのものが危ないわけで、その意味で橙子さんの云ってることの方が正しいのでしょう。
とりあえずこの辺の考察はキリがないのでもう少し考えが纏まってからまた改めて。
一方の草十郎の来歴については、ほとんど議論の余地のない話で、Fateの葛木先生とほぼ同じ、というより、書かれた年代的に、草十郎の方が原型なのでしょう。
だから展開的にも、草十郎の「異常さ」からも勘の良い人は草十郎の能力について読めていたでしょうし、自分も「なんらかの力」があるとは確信していましたが、最後の最後にそれを持ってきたのは、往年の伝奇モノの王道をいっていて演出的にお見事でした。


後は本当にとりとめもなく感想。
総じてこやまキャラはジト目が可愛かった。
有珠のそれが一番可愛かったですが、青子も草十郎も。
ヴィジュアル的にも性格的にも一番のお気に入りは有珠。自分がこういうキャラが一番好きになるのは珍しい。
一番「暴力的」だったのは、青子のおっぱいだったことは、みなさん異論のないところでしょうがw。
ここからは逆に「欠点」と思えたところを挙げていきます。
「原型」が書かれた年代的に仕方ないのですが、月厨としては「何処かで見たようなキャラやシーン」が多くて少々残念。
若かりし頃の青子は、かなり遠坂さんと被っている上に、草十郎との「追いかけっこ」は遠坂さんと士郎のそればかり思い出してしまい。
草十郎の「異常さ」は士郎と比べると「ずっとまとも」ですが(例としては葛木先生の方が正しいわけで)、それだからこそ逆に感情移入しづらくなった気がします。
ただ元々制作側としては、感情移入させるようなキャラに敢えて描いていないのでしょうが。
型月作品皆勤賞の橙子さんに至っては、「その後の橙子さん」がデフォルトで刷り込まれているため「冷酷な敵役」として、見ることが最後まで出来ませんでした。自分の場合、元々橙子さん好きなので余計にでしたが。
逆に青子の場合は、今度は月姫ともメルブラとも全然違って、これまた最後まで違和感が。
その意味では、声なしで良かったかもしれません。
メルブラの三石さんは似合っていると思うのですが、高校生青子には違和感が凄いものとなったでしょうから。


恐らく他の批判としては「バトルが少ない」というものもあるでしょうが、この点に関しては自分はさほど不満はありません。
バトルが少なかったため、作品の流れが少々平坦となった感は拭えませんが、これは作品そのものが「そういうもの」なのですから、批判するのがが筋違いいかと。
クリア時間的にも十五時間程度でしたので、平板さに退屈する前に物語が畳まれた感じですし。
それと個人的に有難かったのは、いわゆる「きのこ語」「奈須節」があまり「尖って」なかったことですね。
要するに「読みやすかった」という意味ですが(笑)、小説の「DDD」ではかなりぶっ飛んでいましたので、正直危惧していたのですが、ゲームで普通に流して読める文章だったのは助かりました。
次回作が何になるかはまだ不明ですが、この点は継続してもらいたいところ。
じっくり読む小説とスピード感が大切なゲームはやはり違いますし。


さて、こんなとりとめない感想を書いているとキリがないので、まず最初の所感はこんなところで。
総合的な点数はつけかねますが、月姫以来の生粋の型月ファンや往年の伝奇モノファンなら十分に満足できたのではないでしょうか。
少なくとも自分はそう感じましたが、FateやZeroから入ったファンには「地味」と映ったかもしれません。
……それと最後に最大の苦言を。
作品的にも、ビジュアルノベルとしての演出としても十分に満足した自分ですが、やはり型月の作品の制作スパンが長すぎることは苦言を呈さざるを得ません。
演出は確かに凄かったですが、あそこまで完成度を上げるよりは、一般的な型月ファンはせめて一年半から二年くらいに一本は新作発表してもらわないと正直間延びしすぎてしまいます。
今回に至っては一度発売日を決定してから二年近く延期したわけで、これはいくら同時にアニメや別のゲームの様々な展開があったにせよ、会社としての姿勢に疑問を抱かざるを得ません。
次回作が何になるかは不明ですが(型月の定番なら「まほよ」のファンディスクですが、巷間通り三部作なら、この可能性は小さい?)、せめて二年以内には次回作を望みたいところです、はい。