【#朝鮮日報】新型コロナで親不孝者に…子や孫が高齢の親に感染させていた

新型コロナ・パンデミック
疾病管理本部、国内感染者7755人を分析
感染者は女性が62%、死亡者は男性が56%…男性は喫煙率高・基礎疾患多
死亡者の5%は高血圧・喘息なし…基礎疾患なくても油断は禁物

 疾病管理本部が韓国人の新型コロナウイルス感染者7755人の感染・死亡パターンを分析した論文は、初めて接した新型感染症との最初の戦闘記録だと言える。これをもとに、どうすれば新規感染者を減らせるか、そして犠牲者を最小限に抑えられるかなどを調べることができる。感染者や死亡者の経験と犠牲が、今後の新型コロナウイルス防疫における羅針盤になるようにしなければならない。

■発症後の感染確定時期を短縮せよ

 新型コロナウイルス感染が確定した人々を疫学調査した資料によると、これらの人々は発熱・咳などの症状が現れてから3-4日後に感染したと診断された。この期間を症状-診断間隔と呼ぶ。高麗大学九老病院感染内科のキム・ウジュ教授は「この期間が長ければ長くなるほど、感染力が高い有症状者が感染確定診断前に周囲の人々を多く感染させることになる。症状-診断間隔の期間を縮めることが感染防止の核心だ」と話す。

 したがって、感染者の濃厚接触者となり、自宅隔離状態にある人だけでなく、新型コロナウイルス感染リスク・グループである▲大邱慶尚北道地域 ▲高齢者向け療養型病院の患者や高齢者施設入所者とその職員 ▲海外から国内に戻り2週間経っていない人とその家族または同居人 ▲大勢の患者に接触する医療関係者 ▲対面で複数の人々に応対する仕事の従事者 ▲コールセンターのように密閉された空間で密集して働いている人、などは発熱・咳などの症状があれば、様子を見ずにすぐ検査を受けるべきだ。

 韓国人の感染発生形態を見ると、40-50代がまず感染が発覚し、その数日後に70-80代の高齢者の感染が増加するという時間差があった。これは、社会活動層が先に感染し、家や病院・施設の高齢者に感染させているということだ。家族内でも、医療機関や入所施設でも、人と人の物理的な距離を置いたり、お互いに個人の衛生管理を徹底的に守ったりしなければならないという意味だ。

 新興宗教団体「新天地イエス教」の若い信者でなくても、全体的に見て20代の感染者が多く、全感染者の29%を占めた。これは、若い人たちが感染予防行動に消極的なためと解釈されている。若いからと言って油断してはならないのだ。

■軽症者と重症者の迅速な分類が死亡率を引き下げる

 死亡者のほとんどが発症後4-5日で入院し、病院での治療後、約5日後に死に至っていた。死亡者だけを見ると、重症だとの判断が遅れて入院も遅くなり、病状がかなり悪化して死亡したのが分かる。よって、感染者に対して迅速に軽症か重症かを区別しななければならず、そうすれば重症者への迅速な入院治療が可能になり、死亡率を引き下げることも期待できる。死亡者の約5%には高血圧・糖尿病・ぜんそくなどの基礎疾患がなかった。健康な人でも油断してはならないということだ。

 全体的に見て、新型コロナウイルス感染は女性の方が多い(62%)が、死亡は男性の方が多かった(56%)。新天地イエス教関連で感染者に若い女性の割合が高かった面もあるが、男性は喫煙率が高く、基礎疾患がより多いという背景も作用しているものと見られる。病院協会新型コロナウイルス対応実務団のイ・ワンジュン団長(明知病院理事長)は「大邱慶尚北道地域の新規感染者が減り、全体的に感染が減っているように見えるが、ソウル・京畿道地域は逆に新規感染者が最近増加傾向にある。警戒心を持ち、地域密着型の早期発見・早期隔離対応システムを作動させるべきだ」と語った。

金哲中(キム・チョルジュン)医学専門記者