新型コロナに関してのうちの病院の状況とその他諸々

[雑記]

守秘義務に違反しない範囲でウチの病院の「本日の状況」説明と皆さんに知っておいて欲しいことを。
なんと病院勤務14年目突入にして初めて見る「患者のマスク着用率100%」。
正確に云うと、昼休み過ぎに待合ロビーを横切った時に一人だけ30代くらいの男性患者がしていなかったけど、それ以外は誇張抜きで「患者のマスク着用率100%」(職員と出入業者は当然元々100%)。これが今更出来るなら三週間前からやっとけっての!
ちなみに普段の冬のインフル流行期だと8割程度、先月だと8割5分程度だったけど、今日になって突然の10割達成。
玄関には消毒薬をおいてあるのですが、その消毒薬に患者が殺到して行列(普段は2-3割程度の人しか使わない)。
患者そのものも減っていて、というか生活習慣病で定期的に検査と薬を貰いに来る予約患者は、先月厚労省がOKを出してくれたお陰で全て電話診断に切り替え。
家族も病院に処方箋を取れにこれない人には、直接病院から薬局に処方箋を送って患者は最寄りの薬局で薬を受け取れるようになりました。
身近な方に同様の境遇の人がいる場合は、是非病院に問い合わせて下さい。条件さえ合えば対面診察受けなくても薬を処方して貰えます。
今は余程酷い症状が出ない限りは、出来るだけ病院に行かないようにして下さい。何処からどう考えても「病院に行かない方が」安全です。


あとマスゴミが医師会の発表をうけて「いよいよ医療崩壊か」と煽ってますが、医師会が危機感を煽る、というか「医療崩壊してしまう!」と「予防線」を張るのはある意味で「いつものこと」です。2年に一回診療報酬改定の前後にもやる宣言・・・よりは確かに危機感がありますが、あの程度の宣言では「まだ」大丈夫です(今後は分からんけど)。
アレは組織と組織に属する人間への「事前の防衛行動」の一環なのです。
崩壊しても良いのか? 崩壊させたくないなら、俺たちの言うことを聞け! というアピールなんです、アレ。
ぶっちゃけ医療従事者は少々コミュ障の人が多いのです。病院に来たばかりの頃はそのせいで医師とコミュニケーションをとるのがどれだけ大切だったことか。
自分の体験した一番酷い先生(でもその分野では日本トップクラスの、誰もが知って医師)は診療材料委員会の打ち合わせに出向いたら「事務屋と話す事なんてねぇ!」と一言で追い返されましたからね。まあその後数年色々あって理解し合い、その先生が独立して新設の某病院の院長になった時に、内覧会に出向いたら「おお、○○君、有り難う!」と今まで一度も見たことのない満面の笑顔で両手を握られ正直「気持ち悪かったw」ですね。ちなみにその内覧会、招待状は貰ってたのにうちの病院から出向いたのは自分だけ、というところにその先生の「人望」が分かるわけで。


さて、話を本題に戻して。
基地外どもが「検査拒否はけしからん」と未だに喚いていますが、一部の医療関係者が検査に消極的な発言してるのは、主に「症状もない、CTとっても肺炎の徴候もない患者」が検査の結果陽性だと分かったら「法律上」入院させないといけなくなり、病床が必要な患者に回らなくなるのを嫌ったからです。
でも一応現在は「運用上」現在患者が増えている地域はホテルや県の施設に無症状者や軽症患者を移せるようになったので、とりあえず重症者だけ相手にしている分には・・・「今のところは」何とかなる、とは思う。
あと全然理解していないマスゴミは「人工呼吸器を増やせ、人工心肺を増やせ」と喚いていますが、ぶっちゃけ現在日本にある人工呼吸器と人工心肺を全部稼働させたらその時点で医療スタッフが確実に枯渇するので、実は意味がありません。日本は医療器具だけ突出して異常な数があるのに、それを扱える人材の方が少ないのです
そもそも人工心肺なんて値段は馬鹿高いのに稼働率が極端に悪い代物が日本国内に1400もあると知って吃驚したくらいで。
というわけで日本の病院は医療機器は沢山持ってるのにMEは極端に少ないのが以前から問題で、新規の医療機器を手術で使用する時は卸やメーカーの担当者が手術室に張り付いているのが常なくらいなのです。
ちなみに10年程前にそれに関して公取から指導があって、ルール決めとを報酬の取り決めの契約をしなくてはならなくなったのですが、うちの県内は結局どこの病院も積極的に公取に従う気はなかったため、最終的に自分が基本となる契約書を全部書く羽目になり、各業者に請われて他病院にも全面開示。多分今も県内の主な病院は自分の書いた契約書を使ってるんでしょう。・・・と院内のMEの不足が今更露呈しましたが、流石にそんなのまでは自分が責任持てないので以下略。
とりあえずうちの病院は先週看護師や技師を集めて人工呼吸器の講習やってたけど、そこまでの事態にならないことを祈りたいです、はい。
というわけで皆さん、本当に「不要不急の外出」は止めて下さい、お願いします。